こんにちは。プラスチックカード印刷の専門店、バズ・プランニングです。
一般的な印刷物の考え方として「まとまった数量で印刷をした方が、1枚あたりのコストを抑えられる」というものがあります。
しかし「数枚だけ必要」「できるだけ安価に」といった場合や、「セキュリティが心配」といった場合、『自分で作れたらいいのに』と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事では、自分で1枚からプラスチックカードを作成できる市販キット「ラベル屋さん」でのプラスチックカード作成方法を解説いたします。
ぜひ最後までお読みください。
*本記事で紹介している商品のAmazonへのリンクはAmazonアソシエイトプログラムによるものです。商品に関するお問い合わせは各販売元へお願いいたします。
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目次
「ラベル屋さん」とは?
「ラベル屋さん」(ラベル屋さん ラベル&カード作成ソフト)は、ラベルシールやカードを自分で簡単に作成できるソフトです。
スリーエム ジャパン株式会社が展開するエーワン(A-one)ブランドのラベルなどへ 簡単にオリジナル印刷を行う「ラベル屋さん ソフト」は1989年に公開されました。
公開30周年を迎えた2019年に全面リニューアルを行い、ユーザーエクスペリエンスを向上した現在の「バージョン10」が公開されました。
エーワン製品1,000種以上のラベルシールやカード用紙に文字やイメージ画像を配置・編集してデザインを作成し、印刷することができます。
テンプレートを利用して、簡単にラベルやカードのデザイン作成も可能です。
また、 差し込み機能を利用して、宛名や出荷ラベルの印刷もできるソフトです。
作業環境によって選択できるように、Web版、ダウンロード版、モバイル版アプリが提供されています。
こんな方にはこの「ラベル屋さん」がおすすめ
Web版、ダウンロード版、モバイル版アプリは、それぞれ以下のような方におすすめです。
Web版のご利用をおすすめの方
- PCへインストールせずにご利用したい方
- 簡易なデザインの方
- 印刷枚数が少ない方
※Web版では画像の差し込み印刷はできません。 - Web版で用意したフォントのみでOKの方
※Internet Exploreは非対応ブラウザです。Google Chromeでのご利用してください。
ダウンロード版のご利用をおすすめの方
- 複雑なデザインの方(画像が多い、オブジェクトが多い等)
- 印刷枚数が多い方(差し込み件数が多い等)
- パソコンにインストールされているフォントをご利用の方(一部使用出来ないフォントもあります。)
- 保存ファイルをダブルクリックして開きたい方(Web版はホーム画面から開く必要があります。)
- インターネットへ接続しないで利用する場合がある方
モバイル版アプリのご利用をおすすめの方
- パソコンを持っておらず、スマホやタブレットで作成したい方
- 場所を選ばずデザインをしたい方
- 印刷枚数が少ない方(差し込み印刷の必要のない方)
- スマホのカメラを利用して、デザインしたラベルやシールを瓶などに貼りつけた際のイメージを確認できる「貼りつけAR機能」を使いたい方
参照:ラベル屋さん よくある質問「ラベル屋さん10はWeb版とダウンロード版どちらを使えばよいですか」
※動作環境を整えるのが難しい方、高品質なプラスチックカードを作成したいという方は、『プラスチックカード印刷専門店での注文』がおすすめです。
バズ・プランニングでは、無料サンプルのご用意もございますので、ぜひお気軽にお問合せください。
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「ラベル屋さん」を使って、IDカードを作ってみた
今回は、エーワン「IDカード作成キット」(品番:29531)を使用して、IDカード印刷に挑戦しました。
顔写真の差し込み印刷を行いたかったので、「ラベル屋さん ダウンロード版」を使用しました。
「IDカード作成キット」には、カード 10枚[素材:再生PET 100% 厚み:0.6mm サイズ:86mm×54mm]+ラベル 5シート(10片)[耐水白フィルム シートサイズ:100mm×148mm(はがきサイズ) ラベルサイズ:86mm×54mm]が入っており、環境に優しい再生PET素材を使ったIDカードが作れるキットです。
完成品のサイズは、86mm×54mmのキャッシュカードサイズ、角丸長方形になります。
今回は、インクジェットプリンターを使用して作成しました。
使用したもの
まずは、今回使用したものをご紹介します。
- ラベル作成サイト「ラベル屋さん ダウンロード版」(無料)を使用するパソコン
- エーワン「IDカード作成キット」(品番:29531)
※カードとラベルシールのセットです。
※ラベルシールのみ別売りあり。エーワン「IDカード用ラベル」(品番:29532) - 保護フィルム (株式会社エツミ「各種カード用保護フィルム 3枚入り」品番:E-7358)
- 作成したいIDの顔写真と名簿データ(名簿はExcelで作成)
- インクジェットプリンター
作成手順
続いて、作成手順を説明します。
1.「ラベル屋さん」を開く
「web版」、「ダウンロード版」とも同じ手順になります。今回は、写真の差し込み印刷を行いたいので「ダウンロード版」を使いました。
今後も繰り返し使用するのであれば、「ユーザー登録」をするのがおすすめです。
ユーザー登録は、右上のログインボタンからできます。
ユーザー登録を行うと以下の機能が利用できるようになります。
- ラベル屋さんソフトクラウドストレージサービス
- SNS連携機能
- 各社クラウドストレージサービス連携機能
※ユーザー登録をしなくても、作業を進めることはできます。
2.「差し込み新規作成」を押し、用紙を選択する
今回は、差し込み印刷でIDカードを作るので、ホーム画面の『差し込み新規作成』ボタンを押して、用紙選択画面に移ります。
パッケージに書かれている「品番」を検索バーに入力し、『検索』ボタンを押します。
エーワンが提供している「無料サイト」ですので、エーワンラベルの品番を入力するだけで、テンプレートが出てくるので便利です。
今回は、「IDカード作成キット」ラベル品番:29531 を入力しました。
3.テンプレートを選択する
カテゴリー「IDカード/名札用」を選択し、『決定』ボタンを押します。
表示されたテンプレートの中から、自分のイメージに合うものを選択します。
今回は「社員証-1」を選択し、オリジナルパターンを作成しました。
「このテンプレートを選択しますか」画面で『決定』ボタンを押します。
今回は自分で関連付けの設定を行いますので「関連付け設定の確認」画面で『しない』ボタンを押します。
4.デザインを編集する
右上にある『デザイン編集』ボタンを押し、「デザイン編集画面」を開きます。
デザイン編集画面で、上部にある『文字』『画像』『図形』『線』等のボタンを押し、素材を追加し、右側の『スタイル』画面で詳細を設定し、自分の作りたいデザインに編集します。
左側の『オブジェクトリスト』で鍵マークのついているアイテムは編集ができなくなっているので、編集したい場合は鍵マークをダブルクリックして鍵を外します。
編集の機能としては、以下の操作ができるので、一般的なラベルやカードのデザインとしては、十分な機能を備えています。
- 文字の書体・大きさ・色を任意に設定することが可能
- 図形の描画、線の太さ・色、塗りたしの色を任意に設定することが可能
- 配置した項目を背面に設定したり、前面に配置することが可能
- 写真やロゴマークの取り込みが可能
- 「Ctrl+C(コピー)」、「Ctrl+V(貼り付け)」などの操作も可能
- 顔写真を含んだ「差し込み印刷」が可能
- 連番印刷やバーコードの印刷が可能
5.差し込み印刷のデータを読み込む
デザイン編集画面の右上の『次へ』ボタンを押して、「差し込み」画面へ進みます。
右上の『読み込み』ボタンを押して差し込みたいデータを取り込みます。
※印刷したいデータだけをExcelのシートに抜き出したものを取り込むのが、おすすめです。
6.取り込んだデータを関連付けする
取り込んだデータを印刷したい枠に印刷できるよう設定します。
取り込んだデータの表のタイトル行の青い矢印マークをクリックすると、そのデータ列が緑色に変化します。
上部のそのデータ列を流し込みたいオブジェクトをクリックすると、関連付けが行われ、データとオブジェクトが実線で結ばれます。
関連付けを解除する場合は×印をクリックします。
7.顔写真データを取り込む
今回は、リストに対応の顔写真を取り込みたい枠をクリックして、枠が緑色になったことを確認し、右の『画像を選択』ボタンを押し、取り込みたい顔写真を設定します。
設定すると、枠に顔写真データの場所のアドレスが自動入力されます。
顔写真の関連付けを行って無い場合は、顔写真を取り込んだ後に関連付けを行います。
顔写真データが多いときは、予めExcelのリストに顔写真データの保存場所アドレスの前に「file://」を付けたアドレスを入力し場所を指定しておくと便利です。
顔写真のデータの取り込みが完了したら、右の『次へ』ボタンを押してレイアウト確認画面に進みます。
8.印刷する
レイアウト確認画面でレイアウトを確認したら、右の『次へ』ボタンを押します。
右の『印刷する』ボタンを押して、プリンターで印刷をします。
今回は、6人分のIDカードのラベルを印刷しました。
9.カードにラベルを貼り付ける
エーワン「IDカード作成キット」(品番:29531)にセットされているカードには青い保護シールがついているので、この保護シールを外します。
印刷されたラベルには、ラベル端から1cmほどの位置に、切り込みがついています。
この切り込みの位置で、台紙を折り返しながら、貼り合わせます。
①上端を剥がして、カードとラベルの「上端どうし」で位置合わせをします。
②また、上端だけでなく、左右両端の位置も合わせるようにします。
※位置ぎめは、慎重にします。微細な位置ズレが意外と大きなズレになります。何度か、試してみることが必要のようです。
※裏面は、貼り直しができるような印象です。(メーカーに照会したところ、両面とも同じ表面基材とのことです)
10.透明ラベルを貼って完成
カード表面を保護するために、透明ラベルを貼り付けます。
今回は、株式会社エツミ「各種カード用保護フィルム 3枚入り」(品番:E-7358)を使用しました。
まず、付属のシートでカード表面のゴミや埃を払います。
つぎに、透明シールの片側(小さい方)を剥がします。
透明ラベルとカードの位置を合わせて、剥がしたラベル部分をカードに貼り付けます。
位置が決まったら、空気を抜きながら、残りのラベル部分を貼り付けていきます。
カードより、一回り小さいサイズですので、印刷ラベルを貼る時よりも簡単です。
(印刷カードサイズ:86mm×54mm 透明ラベルサイズ:84.5mm×53mm)
完成したカード
なかなかキレイにできたのではないでしょうか。
自作した感想
- 「ラベル屋さん」は宛名印刷や製品ラベルなど、さまざまな用途で使えそうな印象がしました。
-
「ラベル屋さん」はカード印刷の[差し込み印刷]や[連番印刷]などを備えていて、ソフトとして使いやすく、十分な機能が備わっているように思いました。
-
IDカード作成に関して、唯一の難点は、カードと印刷用ラベルが、同一サイズのため、ジャストフィットさせるには、少し練習が必要だと感じました。
ラベルサイズを1mmほど小さくすると使い勝手がよくなるように思いました。 -
カードの裏面(青い保護シートのついていない方)は、貼りやすい印象です。メーカーに照会したところ、おもて面も裏面も同一素材とのことです。
※個人的な使用感としては、裏面の方が、貼り直しが効くような印象です。
※ただし、おもて面、裏面とも貼り直しをすると気泡が発生しがちなので、ジャストフィットさせるためには、少し練習が必要だと感じました。 -
保護用の透明シールについては、もう少し、薄いフィルムの方が、貼りやすい印象です。
「印刷ラベルと、カードを貼り合わせる」作業に比べるとサイズが一回り小さいこともあり、貼りやすかったです。
「IDカード作成キット」による自作に向いているケース
自作に挑戦した結果、「IDカード作成キット」によるIDカードの作成に向いていると感じたケースは下記の通りです。
ICカード(NFCカード)を社員証として使いたいケース
Amazonや楽天市場でICチップ搭載の白無地カード(ICカード・NFCカード)を調達したものの、個別の印刷が困難なケースで、本キットの利用は最適です。
ラベルに社員情報を印刷して、手持ちのICカードに貼り付ければ、オリジナルIDカードが完成します。
別記事にて、ICカードと磁気カードの違い、社員証をICカード化するメリットやデメリット、NFCカードへの印刷についても解説していますので、こちらも合わせてお読みください。
=関連記事=
小規模事業者の従業者証明書を作りたいケース
少人数のスタッフなので必要なIDカードは数枚で良い。
かつ、プラスチックカード製は予算オーバーと感じている小規模事業者に、本キットでの自作は最適です。
別記事にて、従業者証明書について解説しています。こちらも合わせてお読みください。
=関連記事=
個人情報の持ち出しにリスクを感じるケース
セキュリティの都合上、社員の個人情報を扱うIDカードの作成は内製化したい、しかしプラスチックカード 専用プリンタの導入には二の足を踏んでいるという企業に、本キットでの自作は最適です。
別記事にて、IDカードの概要や、小ロットでプラスチックカードの印刷をする方法について解説しています。こちらも合わせてお読みください。
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本記事ではプラスチックカードの自作方法について解説してきました。
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