こんにちは。プラスチックカード印刷の専門店、バズ・プランニングです。
NFCを活用したデジタル名刺は、カードをスマートフォンをかざすだけで、連絡先の情報や、会社のウェブサイト、SNSへのリンクなどを瞬時に共有できる便利なアイテムです。
ペーパーレス化が進む昨今、従来の紙ではなく、かざすだけのカードの便利さからも普及率が高まっています。
本記事では、NFCカードでデジタル名刺を自作する方法について詳しく解説します。
また、高品質・複数枚数のプラスチックカードの名刺作成をお考えの方には『プラスチックカード印刷専門店での注文』がおすすめです!
※本記事で紹介している商品のAmazonへのリンクはAmazonアソシエイトプログラムによるものです。商品に関するお問い合わせは各販売元へお願いいたします。
目次
- デジタル名刺とは?
- NTAGカードとNFC Toolsを使ってデジタル名刺を自作してみた(準備編)
- NTAGカードとNFC Toolsを使ってデジタル名刺を自作してみた(実践編)
- 白無地のNFCカードにデザインする方法
- NFC Toolsを使ってNFCに書き込み、デジタル名刺を自作してみた感想
- NFCカードの印刷価格
デジタル名刺とは?
デジタル名刺とは、ICカード型の名刺で、連絡先の情報、ウェブサイト、SNSへのリンクなどをスマートフォンにかざすだけで瞬時に共有できる便利なアイテムです。
主に、NFC機能(近距離無線通信)を備えたカードを使用することが多く、以前もこちらの記事で紹介したプレーリーカードをはじめ、同種のサービスを提供している事業者も増えてきました。
NFCは、非接触ICチップを使いかざすだけで通信できる通信規格で、電子マネーや交通系ICカードにも導入されている機能です。
NFCを搭載した「デジタル名刺」は、1枚のカードに氏名、メールアドレス、webアドレス、SNSのアカウント情報などの伝えたい情報を自ら設定し、情報を設定したカードを情報を共有したい相手のスマートフォンにかざし、読み取ってもらうことで、名刺の情報を伝えることができます。
紙の名刺と異なり、スマートフォンにかざすだけで情報を共有できる上、最新の情報への書き換えも容易にでき、ペーパーレスに繋がることからも普及が進んでいます。
【参考サービス(一例)】
- 株式会社スタジオプレーリー『プレーリーカード』
専用アプリやカメラが不要で、ICカード型の名刺に任意の情報を設定でき、スマートフォンをかざすと自動でそれらの情報が表示されます。名刺管理アプリ「Eight」との連携もでき、読み取った情報はマイページに履歴として保存され、一枚の画像にまとめて保存する機能もあります。デザインツールを提供しており、誰でも簡単にオリジナルデザインのカードを作成が可能。 - ミート株式会社『MEET タッチ名刺』
スマートフォンにかざすだけで名刺情報を共有できるデジタル名刺サービス。電話番号、メールアドレス、SNSリンクなどあらゆる情報を1枚のカードに集約し、相手のスマホに簡単に転送できます。プロフィール画面はカスタマイズ可能で、背景写真やテーマを選んで自分だけの名刺を作成できます。マルチリンクモードとデジタル名刺モードの2つを切り替えられ、用途に合わせて使い分けられます。 - TieUps株式会社『リットリンク∞カード』
スマートフォンにかざすだけで自分のプロフィール情報を簡単に共有できるデジタル名刺サービス。スマホをかざすと自動でプロフィールページが表示されます。ページにはSNSリンクやウェブサイトURLなどを自由に設定でき、デザイン性が高く、写真やデザインもカスタマイズ可能。情報の更新もリアルタイムで反映されるので、常に最新の情報を相手に伝えられます。 - 株式会社Share-Me『Share-Me』
スマートフォンにかざすだけで自分のプロフィール情報を簡単に共有できるデジタル名刺サービス。連絡先アプリや名刺管理アプリとも連携が可能。情報のアップデートも簡単で、常に最新の情報を反映できます。直接指定したページやSNSにリンクさせるダイレクトリンク機能もあります。
デジタル名刺作成サービスは、デザインテンプレートを用意しているサービスや、オリジナルデザインの作成が可能なサービスもあります。
NTAGカードとNFC Toolsを使ってデジタル名刺を自作してみた(準備編)
デジタル名刺を作成してみたいが、「出来るだけ安価に作成したい」「ステッカーなどを使用し、完全オリジナルのものを作成してみたい」という方におすすめなのが、NTAGカードとNFC Toolsを使ってデジタル名刺を自作する方法です。
お試しで作ってみたいという方におすすめな方法で、1枚だけの作成なら1,000円以下で作成可能です。
では、NTAGカードとNFC Toolsを使ったデジタル名刺を自作する方法について解説していきます。
用意するもの
- スマートフォン(今回は、iPhoneを使用)
- NFC Tools ※無料アプリ
▶ダウンロード(iOS用)
▶ダウンロード(Android用) - NFCタグが内蔵されたICカード(NTAG215)・・・Amazonで購入
無地のICカードはNTAGカードの他、FeliCaカードやMifareカードなどもAmazonでの購入が可能です。
バズ・プランニングでは、品質保持の観点からお客様が購入済の無地のICカードを持ち込んでの印刷はお断りしております
NFC Tools とは?
今回使う「NFC Tools」は、iOS、Androidで利用できるアプリです。
スマートフォンを使ってNFCタグに情報を書き込んだり、読み取ったりすることができます。
このアプリを利用して、氏名、メールアドレス、webアドレス、SNSのアカウント情報などの伝えたい情報をICカードのNFCタグに保存しておくと、共有したい相手のスマートフォンにICカードをかざすだけで、簡単に情報を共有することができます。
NFC ToolsでNFCに書き込める情報
NFC Toolsは無料のアプリですが、機能が豊富で、NFCタグに書き込める情報も多岐に渡ります。
- テキスト
- 連絡先
- メール
- 電話番号
- 住所
- アプリレコード
- SNSのプロフィールリンク
- 位置情報
- URL/URI
- Unit.Link
などの多くの情報が書き込めます。
デジタル名刺として活用するにあたって、今回はNFC Toolsでデフォルトで選択できる「Unit.Link」で生成したURLを書き込むことにします。
Unit.Linkはスマートリンクサービスのひとつで、プロフィールアイコンや、TEL番号、メールアドレスなどの連絡先、複数のSNSへのリンクを一括表示させることができます。デジタル名刺の用途として、十分な機能を備えています。
NTAGカードとNFC Toolsを使ってデジタル名刺を自作してみた(実践編)
NFC Tools でNFCタグに Unit.LinkのURL を登録する方法
NFCタグにUnit.Linkで作成したURLを登録すれば、スマートフォンをかざすだけでプロフィールサイトを表示させることができます。
では、NFC Toolsを使用してUnit.LinkのURLを登録していきましょう。
手順は次の5ステップです。
- ステップ1:スマートフォンにNFC Toolsアプリをインストールする
- ステップ2:NFC ToolsからUnit.Linkのアカウントを作成
- ステップ3:Unit.Linkからプロフィール詳細の設定
- ステップ4:NFC Toolsで情報をカードに書き込む
- ステップ5:スマートフォンで動作の確認
ステップ1 スマートフォンにNFC Toolsアプリをインストールする
スマートフォンにNFC Toolsアプリをインストールします。(iOSとAndroidの両方に対応)
- iPhoneの方
▶ダウンロード(iOS用) - Androidの方
▶ダウンロード(Android用)
ステップ2 NFC ToolsからUnit.Linkのアカウントを作成
NFC Toolsのアプリ上でUnit.Linkのアカウントを作ります。
01:NFC Toolsを起動し、「書く」を押します。
02:「レコードを追加」を押します。
03:「Unit.Link」を押します。
04:「Sign up niw on https…」を押します。
05:Unit.Linkの画面が開くので「Sign Up」を押します。
06:Unit.Linkのアカウントを作り、情報の登録をしていきます。
●Profile name:自分の氏名
●unit.link/:個別のURLになる文字列。半角英数で入力。
●Email address:自分のメールアドレス(Unit.LinkのIDになります)
●Passward:自分で決めたパスワード(Unit.Linkのパスワードになります)
●Confirm your passward:Passwardと同じ文字を入力
●Subscription plan:Freeのままにする
●Are you human?:ロボットでないかの確認です。表示されている計算をして、答えを入力します。
最後に、「Sign up」を押します。
07:登録したメールアドレスに、メールが届きますので、メールアプリからメッセージを開きます。
メールに表示されている画面の「Activate your account」を選択し、登録したメールアドレスとパスワードを入力してサインインします。
ステップ3 Unit.Linkからプロフィール詳細の設定
ここからはスマートフォンのWEBブラウザでの作業です。
サインインしたUnit.Linkの画面からプロフィールの詳細を作り込んでいきます。
プロフィール写真やリンクを追加してオリジナルプロフィールを作成します。
01:「Links」タブから「Add link」を押します。
02:「Url」が選択されているのを確認し、UrlにwebアドレスNameに名称を入力し「Save」を押します。
03:My group of linksに入力したアドレスが追加されるので、他に追加したいSNSなどがある場合、「Add link」を押します。
04:02同様UrlとNameを入力して「Save」を押します。
05:他にも追加したいアドレスがある場合、03,04を繰り返します。
06:Instagramを追加しました。
07:次にプロフィール画像を追加します。「Profile」タブを開きます。
08:〇を押してプロフィール画像を設定します。
09:「ファイルを選択」を押し、プロフィール画像にしたい画像を選択します。
10:選択したファイルを確認し、「Save」を押します。
11:プロフィール画像が設定されたのを確認します。
12:「Preview」タブを開き、表示される情報を確認します。
なお、こちらでは紹介しませんでしたが、「Links」タブでE-mail、電話番号、Smsなどの設定と、「Design」タブで文字などをお好みの色に設定できる機能もあります。
ステップ4 NFC Toolsで情報をカードに書き込む
Unit.Linkページで作成したページのUrlをNFC ToolsでNFCカードに書き込んでいきます。
01:Unit.Linkで作成したページのリンクを長押し、コピーします。
02:NFC Toolsの「ユーザー名を入力」にペーストし、「OK」を押します。
03:「書き込み」を押し、カードにUrlを登録します。
04:スマートフォンにカードを近づけるだけで書き込みは完了です。
ステップ5 スマートフォンで動作の確認
スマートフォンを一旦スリープ状態にして、実際にカードを近づけてテストしてみます。
iPhoneで、NFCに対応しているのはiOS13以上を搭載したiPhone7以降の機種です。
NFCセンサーは端末上部の先端部分にあるので、そこにカードを近づけて読み取ります。
Unit.Linkの「Preview」画面と同じ画面が表示されていたら、NFCカードへの書き込みは成功です。
NFCタグの上書きを防ぐ設定
NFCタグに一度情報を書き込んだ後、他人が誤ってその情報を上書きしないようにするための対策も重要です。
NFC Toolsでは、書き込み後にタグをロックすることで、上書きを防ぐことができます。
ただし、タグをロックすると一切の書き換えができなくなりますので、内容が確定した時点で設定をするようにしましょう。
上書き禁止設定のやり方を解説します。
01:NFC Toolsを起動し「その他」を押します。
02:「タグをロック」を押します。
03:スマートフォンをロックしたいNFCカードに近づけます。
04:警告メッセージが表示されるので「ロック」を押します。これで上書き防止の設定は完了です。
ロックした後に、NFCタグに書き込みが可能か確認してみましたが、エラーメッセージが出て書き込みはできませんでした。
白無地のNFCカードにデザインする方法
ここまでの作業でNFCカードによるデジタル名刺は完成しました。
しかしカードは白無地です。味気ないと感じられる方はカードのカスタムにチャレンジしてみましょう。
以下の3つの方法をおすすめします。
①ステッカーチューン
白無地のカードにお気に入りのシールやステッカーをペタペタ貼ってアレンジしてみましょう。
オンラインで使える無料のグラフィックデザインツールの「Canva」では、自分でデザインしたものをステッカーにするサービスもあります。
参照:Canva『オリジナルステッカーをデザインして印刷・プリントしましょう』
デジタル名刺の用途なら、このサービスを使ってSNSのアイコンなどをステッカーにして貼るという方法もおすすめです。
②ラベル屋さんを使ってカードを自作
こちらの記事にて、ラベル屋さんを使ってカード全面にオリジナルデザインを施して、カードに貼り付ける方法を解説しています。
上からフィルムを貼ることで、耐久性も増し、つやのある仕上がりになります。
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③カードではなくシール型NFCタグに情報を書き込んで、お気に入りのカード等に貼り付ける
逆転の発想で、NFCカードではなく、シール型のNFCタグに情報を書き込み、そのシールを既存の名刺やショップカードに貼るという方法です。
シール型のNFCタグなら、カードだけでなく、さまざまな物に貼り付けられますので、デジタル名刺の幅が広がります。
以上のような方法でオリジナルのデジタル名刺を作ることができます。ぜひ試してみてください。
NFC Toolsを使ってNFCに書き込み、デジタル名刺を自作してみた感想
今回、デジタル名刺を作成してみて、こんなに簡単に作成できることに驚きました。
「試しに作ってみたい」「作ってみたいが、できるだけ予算を抑えたい」という方におすすめの方法かと思います。
自分自身も、音楽好きの友人に、音楽が聴けるアプリのURLを書き込んで、プレゼントしたいと思いました。
また、例えば、毎日のストレッチルーティンがある方は動画URLを設定してルーティンを持ち運ぶこともできます。
さまざまな用途に活用が可能だと思いますので、デジタル名刺の可能性を一緒に発見していけたらと思います。
バズ・プランニングでは、様々な用途のプラスティックカードのご相談を承っております。
「こんなことはできますか?」というお問い合わせもお気軽にお待ちいたしております。
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NFCカードの印刷価格
バズ・プランニングでは、NFCカードの持ち込み印刷にはご対応できませんが、NTAGを中心としたNFCカードの小ロット印刷を承っております。
1枚からの小ロット印刷の場合、前の項でご紹介した、既存のデジタル名刺作成サービスよりも割高感はありますが、質の高い印刷で、完全オリジナルデザインのデザインデータの作成から丁寧にサポートさせていただきます。
納品されたカードを本記事でご紹介した方法で「デジタル名刺」に仕上げてみてください。
価格表 ※UVインクジェットによる両面フルカラー印刷の場合
枚数 | Ntag213 | 単価 (1枚当たりの価格) |
Mifare1K | 単価 (1枚当たりの価格) |
作業基本料金 |
1枚 | 9,000円 | 単価9,000円 | 10,000円 | 単価10,000円 | 10,800円 (注1) |
2枚 | 13,000 円 | 単価6,500円 | 14,000円 | 単価7,000円 | |
3枚 | 15,000円 | 単価5,000円 | 18,000円 | 単価6,000円 | |
4枚 | 17,200円 | 単価4,300円 | 20,000円 | 単価5,000円 | |
5枚 | 19,000円 | 単価3,800円 | 22,500円 | 単価4,500円 | |
6枚 | 21,000円 | 単価3,500円 | 24,000円 | 単価4,000円 | |
7枚 | 23,100円 | 単価3,300円 | 25,200円 | 単価3,600円 | |
8枚 | 24,800円 | 単価3,100円 | 26,400円 | 単価3,300円 | |
9枚 | 26,100円 | 単価2,900円 | 27,900円 | 単価3,100円 | |
10枚 | 27,000円 | 単価2,700円 | 29,000円 | 単価2,900円 |
- 注1:作業基本料10,800円は「1発注毎」に発生する費用です。
- 注2:10枚を超える数量でご検討の場合はお見積もりをさせていただきます。
NFCカードのお問い合わせはバズ・プランニングへ
本記事ではデジタル名刺を自作する方法について解説してきました。「より高い品質のものを外注したい」という場合はぜひお問合せください。
さらにNFCタグシールをご利用なら、弊社で通常のカードを作成して貼り付ければNFCカードとしての機能を持たせられます。
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専門知識豊富なスタッフが、丁寧にサポートいたします。