こんにちは。プラスチックカード印刷の専門店、バズ・プランニングです。
社員証などを印刷会社へ発注する際、カード印刷会社のホームページを検索すると「PVCカード」など、見慣れない単語が出てくることはありませんか?
「どんな素材なの?」「結局どれがおすすめ?」と思う方もいらっしゃるのではないかと思います。
本記事では、プラスチックカードの代表的な種類であるPVCカードについて解説いたします。ぜひ参考にしてみてください。
目次
- プラスチックカードの代表的な種類とは?
- PVC(ピーブイシー)カードとは?
- PVCとはどのような素材なのか?
- 日本におけるPVCの歴史
- PVCの特徴とは?
- PVCの主な用途
- PVCカードのサイズは?
- PVCカードの厚みは?
- リサイクルPVCカードとは?
- PVCカードをおすすめする理由
プラスチックカードの代表的な種類とは?
プラスチックカードの代表的な種類は、
- PVC(ピーブイシー)カード
- PET(ペット)カード
- PETG(ペットジー)カード です。
この後の記事では特にPVCカードについて詳しく解説します。
PVC(ピーブイシー)カードとは?
PVCカードとは、プラスチックカード(クレジットカードサイズ)に一番多く使用されている最も代表的なカードです。
英語ではPoly Vinyl Chlorideと表記し、頭文字を取ってPVCと呼ばれています。
PVCとはポリ塩化ビニルのことで「塩ビ」と呼ばれることもあり、1931年にドイツで誕生し、日本では1941年に初めて工業化されました。
サイズはJIS規格で定められており、85.6mm×54mm。カードの厚みは、0.76mmと0.48mmが一般的です。クレジットカードや交通系ICカード、会員カード、社員証などカードサイズと言われるものはほぼサイズが揃っています。安価で加工しやすく耐熱性もあるため、カードだけでなく家電など数多くの日用品にも使われています。
PVCとはどのような素材なのか?
原油から分解するエチレンと天然の塩を電気分解してできる塩素を結合し、二塩化エチレンを熱分解して作られます。
塩が60%、40%が石油で出来ており、100%石油からなる他のプラスチックと異なり、省資源性の高いエコなプラスチックと言えるかもしれません。
プラスチック素材の中においても特に加工性に優れ、ポリエチレン (PE)、ポリプロピレン (PP)、ポリスチレン (PS)、ポリ塩化ビニル (PVC) をまとめて五大汎用樹脂と呼びます。
5つめについては諸説あり、ポリエチレンを低密度ポリエチレン (LDPE) と高密度ポリエチレン (HDPE) の2つに分けてそれぞれカウントする場合や、ABS樹脂 (ABS) を加える場合、そしてポリエステルの一種ポリエチレンテレフタラート (PET) を加える場合があります。
日本におけるPVCの歴史
数あるプラスチックの中で、最も古い歴史を持つのがPVCです。
日本では1941年に日本窒素肥料がアセチレン合成法モノマーから塩ビ樹脂(ポリ塩化ビニール樹脂)を乳化重合法で生産し、「ニポリット」という商品名で販売したのが、最初の塩ビ樹脂の生産です。その後、太平洋戦争・終戦とともに生産は停止しましたが、1946年に横浜護謨製造や東京芝浦電気が電線被覆用に塩ビ樹脂の試験生産を再開したのをきっかけに、1952年までに18社が生産を開始しました。1947年には一般フィルム、1949年にレザー、1951年には農業用ビニールフィルムや硬質塩化ビニル管など、続々とPVC製品の工業化が始まりました。
参照:「日本の塩ビ工業の歴史」
PVCの特徴とは?
PVCはなぜここまで幅広い分野で使用されているのでしょうか?それはこの素材の多彩な特徴にあります。
- 油やアルコールに耐性がある
- 無味無臭
- 吸水性が低く、耐水性がよい
- 電気絶縁性に優れている
- 加工性が非常に優れている
特に加工性が非常に優れているという点が様々な用途に広がった最大の要因と言えるでしょう。
樹脂の固さや強度、耐熱性、耐薬品性、対候性など、使用上考えうるありとあらゆる条件に最適なスペックに仕上げることができるのです。
PVCの主な用途
具体的には、看板や水道管などのパイプとして使用されています。
その他にもビニールハウスやサッシ、電線、床材、壁紙、ホース、ラップフィルム、自動車の各種部品、縄跳び用のロープや消しゴムなど、幅広く活用されています。
また、ゴルフで使用するキャディバックや、ボストンバッグの生地としても多用される素材です。テーブルクロスが水をはじく耐水性は、PVCが実現しています。
PVCカードのサイズは?
85.598mm(長辺)×53.975mm(短辺)、3.18mm(角R)がJIS規格で定められた正確なプラスチックカードのサイズになります。
一般的には85.6mm×54mm、角3Rで表記されます。クレジットカードや会員カード、社員証、交通系ICカードなどカードサイズと言われるものは、ほぼサイズが揃っています。
なお、一般的なプラスチックカードのサイズについては、こちらの記事でも解説しています。
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PVCカードの厚みは?
PVCカードの厚みは0.76mmが最も一般的です。
しっかりとした厚みで、キャッシュカードやクレジットカードと同じ厚みになります。丈夫で高級感があり、更新等のない永続的な会員カードや、お店のVIP会員用のカードには特にオススメの素材です。
また、0.48mmという厚みのPVCカードもあります。0.76mmですとお財布の中では少々窮屈ですが、0.48mmであれば、かさばらず出し入れも簡単に行うことが出来るという点ではメリットのあるカードになります。
リサイクルPVCカードとは?
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)への取り組みにおいて、環境への配慮や資源のリサイクル推進の動きが活発です。近年、ヨーロッパを中心にリサイクルPVCという素材の開発が進みました。
リサイクルPVCカード”の原材料は、EU内の産業廃棄物より製造された「99%リサイクル原料」を使用した硬質PVCフィルムです。 契約工場のまだ製品化されていない、廃棄対象となっている材料のみを使用しており、製品の安定性が非常に高く、高品質を求められる用途にもご利用いただけます。
なお、弊社では環境負荷に配慮したカード製品を「SDGsパック」としてご提供しています。リサイクルPVCを用いたカード印刷をご検討の際はお問い合わせください。
=参考記事=
PVCカードをおすすめする理由
PVCカードは、幅広い用途で最も多く使用されている、素材が安価で加工がしやすい定番のプラスチックカードです。
ラミネート加工をすることで耐久性も増し、長く使用できるカードですので、各種会員証をはじめ、身分証や病院の診察券など、各業種で幅広く使用されています。
厚みが約0.76mmとしっかりとしていて、耐久性・耐水性にも優れているので、紙素材とは違った名刺やカードを製作できます。
また、3mmの角丸加工がセットとなっておりますので、誤って手を切ってしまう等の心配がありません。
これらがPVCカードをおすすめする理由です。
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